もし、よろしければ英語を声に出し繰り返してみて下さい。
December 18, 2025.
2025年12月18日。
Today, we’ll be reporting on the “New Year’s Market/Osame Kannon Hagoita Market” held at Sensoji Temple.
今日は、浅草寺で開催される「歳の市・納めの観音羽子板市」の様子をお伝えします。
Imagine it.
想像してみてください。
In winter in Asakusa, the temple grounds are covered with colorful hagoita.
浅草の冬、境内には、色とりどりの羽子板が敷き詰められています。
Just a few seconds after the event begins, the air is filled with the excitement of the end of the year.
イベント開始からわずか数秒後、年末の熱気に包まれます。
The hagoita market is an end-of-year event where people give thanks for the safe passage of the year and pray for good health and safety for their families in the year ahead.
この羽子板市は、無事に一年を終えられたことへの感謝と、これから一年の無病息災、家内安全を祈願する年末の行事です。
It’s a winter tradition in Asakusa that has continued since the Edo period.
江戸時代から続く、浅草の冬の風物詩です。
The hagoita lined up at the stalls are decorated with kabuki actors and auspicious ornaments, making them seem like moving works of art.
露店に並ぶ羽子板は、歌舞伎役者や縁起の良い装飾が施され、まるで動く芸術作品のようです。
Each one is imbued with a wish to ward off evil.
一つ一つに「厄除け」の願いが込められています。
Just imagine it.
ぜひ想像してみてください。
The smiling faces of the people, the energetic shouts, and the atmosphere of Asakusa at the end of the year.
人々の笑顔、元気な掛け声、そして年末の浅草の雰囲気。
Visiting Sensoji Temple on this day is also a way to prepare yourself for the new year.
この日に浅草寺を訪れることは、新年への心構えでもあります。
The seasonal vegetable is garland chrysanthemum.
旬の野菜は春菊。
Thank you for breakfast.
朝食ありがとう。
Thank you for your support and ratings.
応援と評価、宜しくお願い致します。
はじめに
年の終わりが近づくと、「今年も無事に過ごせただろうか」「来年は良い一年になるだろうか」と、自然に心を振り返る瞬間が増えてきます。
そんな年末の節目に、東京・浅草で長く大切にされてきた行事が、浅草寺の「歳の市(納めの観音)羽子板市」です。
結論から言えば、この行事は“買い物をしながら祈る”という、日本独自の年末文化を体験できる貴重な機会です。
単なる縁日や観光イベントではなく、一年の感謝と新年の願いを、目に見える形で表す場として機能してきました。
なぜ多くの人が、忙しい年末にもかかわらず浅草寺を訪れるのでしょうか?
その理由は、「納めの観音」という信仰の意味と、「羽子板」という縁起物が持つ象徴性にあります。
この記事では、歳の市・羽子板市の由来や意味、実際の見どころを通して、なぜこの行事が現代でも人々の心を惹きつけ続けているのかを、初めての方にも分かりやすく解説したいと思います。
なるほど、納得!
浅草寺で行われる「歳の市(納めの観音)羽子板市」は、一年の締めくくりとして感謝を捧げ、新しい年の幸せを願うための、日本らしい年末行事です。
ただの縁日や市ではなく、信仰・暮らし・文化が重なり合うことで、長い年月にわたり人々の心に寄り添ってきました。
この行事の最大の特徴は、年末という節目の時期に行われる点にあります。
一年を振り返り、「無事に過ごせたこと」への感謝を観音さまに伝え、同時に来年の無病息災や家内安全を祈る。
その一連の流れが、羽子板という縁起物と結びつき、目に見える形で表現されています。
浅草寺の境内に並ぶ色鮮やかな羽子板や、威勢のよい掛け声、行き交う人々の笑顔は、年の終わりを実感させる象徴的な風景です。
歳の市は、年末の慌ただしさの中で、心を整え、日本の文化を改めて感じる時間を与えてくれる行事だと言えるでしょう。
そうでしたか!
この行事が今も多くの人に大切にされている理由は、「買い物」と「祈り」が自然に結びついている点にあります。
歳の市は、単に物を売り買いする場ではなく、一年の節目を意識し、心を切り替えるための時間として機能してきました。
「納めの観音」とは、その年最後の観音さまの縁日を意味します。
日本では古くから、縁日は仏さまや神さまと特別につながれる日と考えられてきました。
その最後の日に参拝することで、一年の出来事を報告し、感謝を伝え、来年への願いを託します。
そこに羽子板市が加わることで、祈りはより身近なものになります。
羽子板は「厄をはね返す」という意味を持ち、形として家に残る縁起物です。
つまり歳の市は、目に見えない願いを、目に見える形に変える行事とも言えます。
こうした背景があるからこそ、時代が変わっても歳の市は続き、現代の私たちにとっても「年の終わりを実感する行事」として受け継がれているのです。
具体な例
開催期間中の浅草寺境内には、数多くの露店が立ち並び、さまざまな羽子板が所狭しと並びます。
羽子板には、歌舞伎役者の迫力ある表情を写したもの、七福神や干支を描いたもの、華やかな装飾が施されたものなど、多彩な種類があります。
これらの羽子板は、見た目の美しさだけでなく、それぞれに意味が込められています。
歌舞伎役者の羽子板は「にらみ」で邪気を払うとされ、七福神は福を招き、干支の羽子板は新しい年の始まりを象徴します。
そのため、羽子板は単なる飾りではなく、新年を迎えるためのお守りのような存在として扱われてきました。
実際には、
- 初正月を迎える子どもの健やかな成長を願って
- 家族が一年無事に過ごせるように
- 新しい一年の区切りとして
といった思いを込めて購入する人が多く見られます。
また、境内に響く威勢のよい掛け声や、冬の冷たい空気の中で立ち上る熱気は、浅草ならではの年末風景です。
人々が足を止め、羽子板を眺め、語らう様子は、年の終わりを皆で共有する時間そのものと言えるでしょう。
分かり易く、まとめると!
浅草寺の「歳の市(納めの観音)羽子板市」は、
- 一年を無事に過ごせたことへの感謝
- 新しい年の無病息災・家内安全への祈り
- 江戸時代から続く日本文化との出会い
という三つの意味を持つ、非常に象徴的な年末行事です。
年末はどうしても忙しく、慌ただしく過ぎてしまいがちですが、歳の市に足を運ぶことで、一年を振り返り、心を落ち着ける時間を持つことができます。
それは単なる観光ではなく、日本人が長く大切にしてきた「区切りの文化」を体感することでもあります。
羽子板という形に残る縁起物を通して、祈りや感謝を目に見える形で持ち帰る。
その行為自体が、新しい一年を迎える準備になります。
年の終わりに浅草寺を訪れることは、来年への願いをそっと胸に刻む時間です。
忙しい日々の中だからこそ、日本の伝統行事に触れ、心を整えるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
📅 浅草寺 羽子板市(歳の市) 関連情報
開催時期と名称について
| 項目 | 詳細 | 補足 |
| 正式名称 | 歳の市・納めの観音羽子板市 | 「歳の市」は年末に立つ市全般を指し、そのうち浅草寺では主に羽子板が売られるため「羽子板市」として定着しています。 |
| 開催期間 | 毎年 12月17日〜12月19日 の3日間 | 記事の日付(12月18日)は、まさにこの開催期間の中日であり、最も賑わう日の一つです。 |
| 場所 | 浅草寺 境内 | 本堂前や参道などに羽子板を扱う露店が並びます。 |
「納めの観音」とは
- 意味: 浅草寺の観音様(聖観世音菩薩)の1年最後の縁日のことです。
- 縁日: 観音様の功徳が特に増す日とされ、毎月18日に行われます。12月18日はその「納め(最後)」にあたります。
- 歴史的背景: 江戸時代、この縁日に合わせて門前で様々な品が売られるようになり、これが「歳の市」の起源となりました。
羽子板の由来と意味
| 項目 | 詳細 |
| 厄除け | 羽子板で打ち合う「羽根」に使われるムクロジ(無患子)の実は、「子が患わない」に通じるとして、縁起物とされました。 |
| 魔除け | 歌舞伎役者などの豪華な押絵を施した羽子板は、邪気をはねのけるという意味合いから、女児の無病息災を願って正月に飾られます。 |
| 装飾 | 記事にある通り、歌舞伎役者の押絵が主流です。近年は、その年の話題の人や出来事をモチーフにした「変わり羽子板」も注目を集めます。 |
浅草の年末の雰囲気
- 賑わい: 年末ということもあり、羽子板を求める人や年の瀬の雰囲気を楽しむ観光客で境内は大変な混雑になります。「元気な掛け声」は、羽子板商(露天商)が客を呼び込む威勢の良い声や、売買が成立したときの手締めなどを指します。
- その他の露店: 羽子板以外にも、正月用品(しめ縄、鏡餅の飾りなど)や、縁起物(熊手など)を扱う露店も出ることがあります。
🏛️ 羽子板市の歴史と由来
浅草寺の「歳の市」は、単なる市場ではなく、観音様への信仰と深く結びついた伝統行事です。
歳の市の起源
- 観音様の縁日: 浅草寺では毎月18日が観音様の縁日であり、特に功徳が大きいとされています。12月18日はその年最後の縁日であることから「納めの観音」と呼ばれ、最も盛大に行われました。
- 江戸時代: 江戸時代中期には、この「納めの観音」に合わせて様々な正月用品や縁起物を売る市が立つようになり、これを「歳の市」と呼ぶようになりました。
羽子板が主役になった経緯
- 初期の歳の市: 当初、歳の市では羽子板だけでなく、正月飾り、神棚、玩具など、多種多様な品物が売られていました。
- 羽子板の流行: 時代が下るにつれ、女児の成長と厄除けを願う羽子板が縁起物として大変人気を博しました。特に、華やかな押絵羽子板が登場してからは、歳末の風物詩として羽子板の露店が境内を埋め尽くすようになり、「歳の市」は「羽子板市」として定着しました。
- 魔除けの儀: 羽子板でつく羽根の形がトンボに似ていることから、蚊を駆除するという意味合いがあり、転じて邪気をはねのける魔除けとして重宝されました。
✨ 羽子板の具体的な種類
羽子板市で見られる羽子板は、主に「飾り羽子板」と「遊び羽子板」に分けられますが、特に押絵羽子板が有名です。
押絵(おしえ)羽子板(飾り羽子板)
最も羽子板市の主役となる、華麗な装飾が施された鑑賞用の羽子板です。
| 種類 | 特徴 | 用途・意味 |
| 歌舞伎羽子板 | 歌舞伎の演目や役者をモチーフにしたものが最も多いです。特に人気のある演目の主人公が題材となります。 | 厄除けと開運招福。華やかな姿は魔を寄せ付けないと考えられています。 |
| 美人画羽子板 | 江戸時代からの伝統的な図柄で、浮世絵などに描かれる美しい女性を題材としたものです。 | 優雅さと美しさを象徴し、女児の健やかな成長を願います。 |
| 変わり羽子板 | その年の世相、流行、話題になった人物(スポーツ選手、芸能人など)をモチーフにして創作されます。 | 話題性があり、その年の出来事を象徴する役割も持ちます。 |
押絵とは、厚紙や木綿を台紙に何層にも重ねて立体的な人形の顔や衣装を作り、それを羽子板に貼り付けていく高度な技術です。
本板・素板(遊び羽子板)
実際に羽根突きに使用される、装飾をほとんど施していないシンプルな羽子板です。
- 本板(ほんいた): 簡素な絵柄や文字が描かれている程度の、実用的な羽子板。
- 素板(すいた): 無地で絵付けなどがされていない、単なる木製の板。
サイズによる分類
羽子板は、一般的に飾る場所に合わせて様々なサイズが用意されています。
- 小型(飾り物): 玄関や棚に飾るサイズ。
- 大型(贈答品): 初正月のお祝いなど、本格的な贈答品として扱われるサイズ。高さが1メートルを超えるものもあります。
これらから、羽子板市が単なる市場ではなく、年の瀬に観音様の功徳にあやかり、新しい年への希望と厄除けの願いを込める場であることがお分かりいただけるかと思います。
🗣️ 羽子板市の露店商の掛け声と慣習
羽子板市の最大の魅力は、ただ羽子板が並んでいるだけでなく、露店商たちの独特な「売り声」と、購入時に行われる儀式的な慣習にあります。
威勢の良い「売り声」(掛け声)
露店商は、客を呼び込み、商品の魅力を伝えるために、独特の調子と文句で声を張り上げます。
| 項目 | 具体的な内容 | 意味合い |
| 呼び込み | 「さあ、お立ち会い! 納めの観音、歳の市!」 | 納めの観音の縁日という特別な日に、市に来た人々への歓迎と注意を促します。 |
| 縁起担ぎ | 「お買い上げで、一年中の悪病災難、厄を羽子(はご)にして、はね のけてさあ!」 | 「羽子板」の言葉遊びから、厄除けや無病息災の願いを込めています。 |
| 景気づけ | 「さあ、これがお歳暮、これがお年玉。良いお年を!」 | 季節の挨拶と羽子板の購入を結びつけ、年の瀬の景気を盛り上げます。 |
ポイント: 売り声は単に商品を売るだけでなく、お客に「この羽子板が厄を払ってくれる」という縁起を担いでもらうための重要な役割を果たしています。
「手締め」(三本締め・一丁締め)の慣習
羽子板市で最も特徴的で、年末の熱気を高めるのが、羽子板が購入された際に露店商と客の間で交わされる「手締め」の儀式です。
- 購入成立後: 羽子板の代金のやり取りが終わると、露店商の主人が「景気をつけさせていただきます!」などと声を上げます。
- 手締めの実行: 客と露店商が一つの取引を終えた証として、商売の繁盛、そして客の一年の幸せを祈願して手締めを行います。
- 三本締め: 「よーおっ!(パン・パン・パン、パン・パン・パン、パン・パン・パン、パン)」
- 一丁締め(江戸締め): 「よーおっ!(パン)」
- 周囲の反応: この手締めが行われると、周囲の買い物客や他の露店商からも拍手や掛け声が上がり、市場全体の活気と高揚感が一気に増します。
この手締めは、単なる拍手ではなく、「羽子板を買い納め、清々しい気持ちで新年を迎える」という日本の年末の心意気を象徴する儀式とも言えます。


