日本語記事 芥川竜之介『杜子春』、青空文庫 或春の日暮です。唐の都洛陽の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました。若者は名を杜子春といって、元は金持の息子でしたが、今は財産を費い尽して、その日の暮しにも困る位、憐な身分になっているのです。 2025.04.10 日本語記事
日本語記事 芥川竜之介『蜘蛛の糸』、青空文庫 ある日の事でございます。御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。池の中に咲いている蓮の花は、みんな玉のようにまっ白で、そのまん中にある金色の蕊からは、何とも云えない好い匂が、絶間なくあたりへ溢れて居ります。極楽は丁度朝なのでございましょう。 2025.03.24 日本語記事